君の中で踊りたい
どーもこんにちは!
ULTRASOULstationです。
第2回目のB'z楽曲分析は、
2nd Single「君の中で踊りたい」です。
1989年5月21日リリース。
前シングルから半年を待たずしてのリリース。
自分たちの楽曲ストックが欲しい松本氏は、デビュー半年にしてアルバム二枚を制作します。
B'zは、原則フルアルバム制作をし、そこからシングルカットできるものを選定していくというスタイルとなります。
前作では、ギターとボーカル以外は全て打ち込み音源でしたが、セッションドラマーを招き制作されています。
それにより、より生々しいロックバンドのテイストが加わりました。
ただ打ち込み音源はかなり増えており、ここからB'zは「足し算の美学」とも言うべき楽曲制作をしていきます。
メンバーの限られたロックバンドにはできない、二人に絞ったからこそ逆にいくらでも足せるB'zの特長の始まりです。
では詳しく聴いていきましょう。
0:00~0:14 intro Ⅰ
前作には無かった生ドラムのバスドラムが4/4拍子でビートを刻みます。
軽いカッティングのギターやシンセが鳴る中、噴火のような音、ページをめくるような音など雑多なサンプリング音が彩ります。
意図はわかりませんが、「どんどん足してやるぞ!」といった具合でしょうか。
0:15~0:28 intro Ⅱ
ギターのリフとシンセ(ブラス?)によるメインイントロ。
前作に比べわずかにギターの音量ミックスが上がっています。
そしてギターの音がかなり歪んでおり、それゆえピッキングハーモニクスも目立っています。
音量ミックスが大きくないのでそんな印象はありませんが、現代のミックスなりライブだと、かなりハードロックな仕上がりになるはずです。
0:28~0:44 Aメロ
新しい足し算の美学、「ボーカルとコーラス」の足し算です。
わかりやすく稲葉氏が部分的にハモリを入れています。
これ以後この曲だけでなく、ほぼ全ての曲でB'zは、稲葉氏本人のハモリを何重にも音程を変えて音量も変えて重ねていくのが特長となります。
どの曲もサビで顕著にわかるので、どれでも耳を澄ませてみてはいかがでしょうか。
0:45~0:48 Bメロ
ボーカルのハモリがわかりやすいですね。
0:49~1:02 サビ
ボーカルの多重録音がかなり効いていますし、ギターのメインリフと相まってかなり良いサビだと思います。
1:02~1:18 Aメロ Ⅱ
サビ終わりですぐ始まります。
ボーカルに合の手を入れるようにギターがメロディーを奏でますが、少し慌ただしいような。
Bメロまで奏で続けてもいい気がしますが、それだとくどくなりますかね。
1:18~1:23 Bメロ Ⅱ
サビ入り前のドラムの「ダダン」良いですね。
1:23~1:51 サビ Ⅱ
特筆すべきは1:37に転調してサビを繰り返しています。
キーはC#mからDmに半音上がり、以後そのままです。
1:51~2:06 ギターソロ
流れるようなレガートフレーズに、後半は高音をアクセントに入れながら展開していきます。
が、特徴的でもないし、なにぶんまだミックス音が小さいこともあって印象に残らないギターソロ。
2:06~2:23 inter
ブリッジミュートしたギターのグリグリした音に合わせ、英詩。
このグリグリ感(?)はまたよく出てきます。
ギターソロよりはるかに間奏らしい間奏。
ちゃんと後に続くサビのフリになっていますね。
2:23~ サビ Ⅲ outro
【総評】
シングル二枚目にして、初期のB'zを特徴づける「足し算の美学」を感じられる楽曲。
ギターの音作りはかなりハードなもので、現代のライブでも通用するでしょう。
稲葉氏の歌詞はどこか「エロティックさ」を表現することも始まり、これも特徴といえます。
まだまだ二枚目で販売は振るいませんが、とにかく作り続けつつも自分たちらしさを表現でき始めた作品といえます。
読んでいただきありがとうございました。
次回は「LADY-GO-ROUND」です。