だからその手を離して
どーもこんにちは!
ULTRASOULstationです。
第一回目のB'z楽曲分析は、
デビュー曲「だからその手を離して」です。
1988年9月21日リリース
記念すべきB'zのデビュー曲ですが、デビュー曲とは思えない捻ったタイトル。
アマチュアや覆面歌手としてキャリアはあれど、初めてのメジャーに挑む稲葉氏なりのオリジナリティではないでしょうか。
稲葉氏のボーカル、松本氏のギター以外のドラムやベースは打ち込み音源で構成されています。
TM NETWORKのサポート等もしていた松本氏にはこの選択に抵抗が無かったのでしょう。
加えて、作曲はギターの松本氏、作詞はボーカルの稲葉氏という分業もこのデビュー曲からスタートします。
原則、B'zはギターとボーカルの二人ということです。
後に松本氏も語りますが、バンドメンバーのエゴのぶつかり合いを見てきたからゆえの二人体制という面もあるようです。
またこの曲はギターの音がかなり小さくミックスされています。
ギタリスト主宰のロックバンドとは思えない音量です。
とにかくギターの音を下げるようにしたらしいですが、松本氏にはターゲットがロックバンドに親しんだ人たちではなかったのでしょう。
ただ、30年前のマスタリング技術は全体の音自体も小さいので、聞くならベスト盤のリマスタリングされた音源を聴きましょう。
前置きが長くなりましたが、詳しく聴いていきましょう。
0:00~0:24 intro
リバースのサンプリングと、ドラム音とは別のアタック音で、いわゆるロックバンドには無いビートと雰囲気を作ってあります。
しかし始まるのはギターの分かりやすいテーマ。
少しリズムは食って始まります。
サビの「だから」の部分といい、小節の始まりではなく、数拍前から食ってテーマが始まるのはB'zに多く見られます。
0:24~0:45 Aメロ
ドラムとベースは前述の打ち込み音。
ボーカルに合いの手を入れるかのように、ギターのクリーンでメロディ。
アタックオン強めなクリーン音で、松本氏にしては珍しい。
0:45~1:00 Bメロ
1:00~1:16 サビ
独特なリズムを刻みつつ、印象的な4拍目。
ベースが少し動き出しました。
1:16~1:23 inter
1:23~2:31 2番
1番と同じ(笑)
強いて言えば、2:14でサビを二回繰り返すために繋げています。
2:31~3:00 ギターソロ
実はこの曲でもっとも珍しい部分と松本氏ならではの部分がここ。
2:43まではAメロにもあった、松本氏にしては珍しいアタック音強めのクリーン音。
その後は歪み音に変わり、松本氏ならではのチョーキングビブラートを効かせながらのギター。
まるで違うギタリストがギターバトルをしているかのような構成。
ギターソロ最後2:59のチョーキング→右手ハンマリング→スライドアップダウン→プリングのキメは他の曲でもよく出てきます。
まぁギターの音小さいのでかなり注意深く聴かなきゃいけませんが…(笑)
3:00~
フェードアウトもかなり早めに終わります。
必要以上に力をかけてない印象?
【総評】
変な曲です(笑)
タイトルが変。
ロックバンドと思えない打ち込み音が変。
しかしそれがオリジナリティです。
自分達のオリジナリティをどうにか作り上げたい気持ち、また世相を鑑みての作詞作曲でしょう。
無名であり販売は振るわなかったようですが、この時期かなりの作詞作曲をB'zはこなしており、1曲を練りに練るより、ストックを多く持ちライブで披露することを念頭に置いていたようです。
「だからその手を離して」はよりダンサブルに長尺になったバージョンと、かなりハードにへヴィとなったバージョンが作られます。
最初なので、B'zの成り立ちも併せての分析だったので長くなってしまいました。
読んでいただきありがとうございました。
次回は「君の中で踊りたい」です。